市内の中心市街地から生ごみを収集して、市営のコンポストセンターで副資材のもみ殻、牛ふんと併せてたい肥化しています。
完成したたい肥「レインボープランコンポスト」は市民へ販売しており、農家が土づくり資材として米や野菜の栽培に利用したり、市民が家庭菜園、花壇などに利用します。
農家が栽培した米や野菜は、直売所や小売店を通して市民の食卓にのぼるほか、市内の学校給食や飲食店でも活用しています。
レインボープランの生ごみの循環
各家庭で生ごみを分別
生ごみ分別収集は、中心市街地の約5000世帯を対象に実施しています。
生ごみは、各家庭でしっかり分別して水を切り、収集日まで水切りバケツなどに保管します。(生ごみに入れないものの例:貝殻、肉の骨、紙やプラ等の包装類、たばこの吸い殻、観賞用花卉、雑草、剪定枝など。)
集積所に生ごみを出す
週に2回、集積所に設置されたバケツコンテナへ出します。集積所には、70ℓ大のコンテナを約10世帯に1個の割合で設置します。
生ごみは袋に入れずに直接コンテナへ空けるので、生ごみ以外のものが混入していないか自分でチェックできます。
コンテナを回収
市から委託を受けた事業者が集積所からバケツコンテナを回収して、電動昇降設備付の専用トラックで、コンポストセンターまで運びます。回収は生ごみ収集対象地区(集積所は約230か所)を2つのエリアに分け、各エリア週2回、計4回おこなっています。
コンポストセンターへ搬入
コンテナを降ろし、生ごみを投入します。空になったコンテナは洗浄して、再び集積所に設置します。
生ごみの投入
生ごみを専用投入口から投入します。
副資材の畜ふん、もみ殻も、それぞれの投入口から投入します。
畜ふん(乳牛)は市内の農家が週4日、自己搬入しています。
もみ殻は、毎年秋に市内の稲作農家から年間分の供給を受け、センター内に保管しています。
一次発酵
生ごみをベルトコンベヤーで一次発酵槽へ移送し、副資材の畜ふん、もみ殻と混合して発酵させます。パドルと呼ばれる攪拌(かくはん)装置で攪拌しながら、好気性発酵により分解を進めます(約2週間)。発酵促進剤や発酵菌等は添加していません。
2次発酵
一次発酵が終わった堆肥を移送し、ホイールローダーによる切り替えしで酸素を供給しながら、さらに堆肥化を進めます。
磁選機、トロンメルスクリーンによる異物除去
台所でうっかり混入してしまったスプーンやたわし、包装材などの異物を、除去します。磁石で金属類を除去した後、トロンメルスクリーンによりプラスチック類や、分解が遅く残ってしまった骨類などを除去します。
3次発酵
ホイールローダーによる切り替えしで酸素を供給しながら、熟成します。
投入から約80日間で「レインボープランコンポスト」ができあがります。
コンポストの販売
完成したレインボープランコンポストは、JA山形おきたまを通して市民へ販売しています。農家はバラ売りを購入して田畑の土づくりに。手軽な10kg袋は、市民が買い求めて家庭菜園や花壇などに利用します。
農産物の栽培
軽量で扱いやすいコンポストは、土をやわらかく通水性をよくする、保肥力を高める、微生物相を改善する等、土壌改良剤としての働きにすぐれます。土本来の力を維持し、作物の健全な成長を促す効果が期待できます。
レインボープラン農産物認証制度
農家が、規定量のレインボープランコンポストを投入し、化学肥料と農薬を抑えて栽培した農産物は、「レインボープラン認証農産物」として認証しています。認証農産物は目印のシールを貼り付けて販売されます。
市民の食卓へ
レインボープランコンポストを使って育った農産物は、市内の直売所やスーパーマーケットのインショップをとおして、市民の食卓にのぼります。
市内の学校給食の米飯は、全量がレインボープラン認証米です。
加工食品や飲食店メニューなどにも活用されています。